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ナーサリースクールT&Y本郷

2017

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神奈川県海老名市郊外、中小の工場と古くからの農家住宅による街並に位置する認可保育所である。

計画地は三方を道路に囲まれた良好な環境ではあるものの、敷地面積の制約上、十分な広さの園庭を地上に確保することが困難だった。そこで、この場所でしか体験できない立体的な園庭を纏った園舎がよいのではないかと考えた。

建物は、二層の正方形平面による立方体の内部空間とその外周を螺旋状に巡る地上から屋上までひとつながりの外部空間によって構成される。 各層をつなぐ屋外階段は、蹴上120踏面500というとても緩やかな勾配で、階段そのものが居場所であり遊具でもあるかのようなスケール感を持っている。この緩やかな階段を上がっていくと、徐々に視界が開け、園児たちは自らが暮らす田園風景を一望することが出来る。キャンティレバーのテラスや階段による建物のもうひとつのファサードは、立体的な園庭を巡る園児の活動そのものである。その建ち姿が街並に活気をもたらす存在となることを願っている。

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