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テラスハウス ーAIM BASE 新習志野ー
2022
住宅地における境界のあり方をテーマにしたテラスハウスの計画である。
敷地は千葉県習志野市の住宅街に位置する。ふたつの道路に面した四十坪ほどの敷地を分割し、三棟の木造住宅を計画することが求められた。
この典型的なミニ開発のスキームに対し、常套句となった「車庫付木造三階建」のコピー&ペーストではなく【集まって住む】ことの豊かさが感じられる住環境をつくりたいと考えた。
計画にあたり私達が試みたのは、戸建住宅をとりまく〈境界〉の再定義である。
三棟がひとつの庭を共有することにより敷地境界を取り払い、前面道路をショートカットするパサージュにより道路境界を敷地内に延長し、更には街路とパサージュを貫通するインナーテラスによって周辺環境を住まいの中に引き込む。
これら〈境界〉を曖昧にするデザインによって得られるのは、細分化した土地をひとり占めするよりも自然や街や隣人を身近に感じられる生活、すなわち【集まって住む】ことの豊かさである。
ささやかな試みではあるが〈所有から共有へ〉といわれる時代にふさわしい、新たな街の風景がうまれた。
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