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荻窪りとるぱんぷきんず
2016
東京都杉並区。URの団地再生事業により誕生した新たな街並の玄関口に建つ、区有地を活用した認可保育所である。 敷地内には、先行して整備された大規模団地から続くプロムナードが、南北を横断している。保育所単体で完結することなく、新たなまちづくりの一翼を担う施設となることが期待された。
計画にあたっては、外構の設えによって敷地と街路の境界を曖昧にし、園内の活動を街に開くことを試みた。 敷地内を横断するプロムナードに面した、さながらオープンカフェのようなランチルーム。豊かな植栽と蛇行する舗装により街路と連続した奥行あるアプローチ空間。そうした建築的な手法により、園とまちとの心理的な距離が近づき、街並に対し親和性が高い園舎が実現できると考えた。
建築は、園児の活動や周辺環境に対し素直なかたちであることを心掛けた。北の住宅街にお辞儀をし南の太陽に向かって大きく口を開けたような断面計画・保育室のどこからでも飛び出せる外部空間・中庭を中心とした行き止まりのないプラン。 そうした単純明解でおおらかな空間こそが、園児が生まれてはじめて長い時間を過ごすもうひとつの家にふさわしいと考えた。
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